9月の会~にじみ絵体験~
今回は8名のお母さん達とそのお子さん達にご参加頂き、にじみ絵を体験しました。
私たちの日常の色彩体験は物と結びついていることが多いです。
椅子やテーブル、着るもの、持ち物など。
そのためか、子どもの頃からお絵描きと言えば線で形を描いて、その中を塗ることが一般的です。
しかし、色の本性は形とともに在るものではなく、光とともに在るものです。
光在るところに色があり、同じ物体でも光が変われば色も変わります。
物体を供わない色として最も簡単に思い浮かぶのは虹です。
夕焼けや朝日、海、オーロラも。
どれも形ある物体ではないけど、色として存在している。
物体を伴わない色は軽さと動きがあり人々の憧れを誘います。
みんな大好きですよね、虹も美しい夕焼けも。
刻々と変化する美しい朝焼けを私たちは作り出すことはできません。
ですから多少、物体の力を借りながら色そのものを体験したい。
それがにじみ絵です。
色と形を分けて考えましょう。
色そのものを体験しましょう。
色が動きたい方へ動かす、ということをしていきます。
もちろん筆で描くわけですから多少の誘導はあるものの、色と対話しながら色がどこへ動きたがっているか感じ取ろうとし、最終的には色に委ねることをしていきます。
黄色や赤はどうなりたいと思っているのかな?
自分自身の心のつぶやきを捉えながら、色の世界を楽しんでいくものです。
よって仕上がりの良し悪しは問題にしません。
一瞬一瞬、色と対話していくその時間を過ごすことを大切にします。
最終的にどんなに色が濁ろうと、そこに至る過程で様々な色彩の変化を体験しているのですから、それで良いのです。
と!いうわけで早速実践!
1枚目は私の拙いガイドのもと同じ流れで描いてみました。
2枚目からご自由に。
皆さん黙々と、お子さんと一緒のお母さん達は賑やかに(というより子どもに筆を奪い取られながら)色の世界を楽しんでいらっしゃいました。
途中シュタイナーの幼稚園や小学校でのにじみ絵の取り入れ方をご紹介したり、自宅で行うときのポイントをお話ししました。
以下は頂いた感想。
「子どもが最近落ち着きが無く、粘土や手仕事などを試しているところだったので、にじみ絵もやってみたいと思った。」
「自宅で子どもとにじみ絵をすることはあったが、単純に楽しい遊びとしてこなしていた。今日シュタイナー教育の観点から話を聞いて、ガイドのもと描いていったときに、単なる遊びではない感覚を得て(セラピー効果的なもの)理解が深まった。ああ、にじみ絵とはこうゆうものなのかと改めて知った感覚で、来て良かった。」
「長男が幼いときににじみ絵をしていたが、当時は完成品の美しさに満足を感じていた。今日体験してみて「今」の瞬間を感じられる感覚が楽しかった。今日はにじみ絵をしているその時間、過程が楽しくて、完成度は気にならなかったのが発見でした。」
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